みみげのブログ

思うままに書きます

新たな自己喪失への対応

 『私立女子校体験記』(※非公開)を通して中高生活にさわやかな別れを告げたつもりだったのだが、新年を迎えたのち、新たな問題に悩まされた。それは母校の貴族的文化と、中学受験や家庭環境によって育まれたエリート主義との衝突である。記憶が鮮明なうちに色々考察してみる。発端は以下のツイートである。厳密には発端ではないが、文字を打っていないときにまともに思考できているとは思えないためこれが発端ということにしよう。鍵アカウントのツイートを埋め込めなかったため引用の形式で失礼する。

自分が勝手に学歴の序列を内面化しているだけだからそれに当てはまらない人についてどこかで羨ましいと思ってるんですよ結局 生まれた瞬間からコンプがあるので、実態はともかく実力はあるのに勉強や学歴に必死になってないように見える人の精神状態が本当に羨ましいしそんな人が多くいる母校が憎い

なかなか赤裸々なツイートである。いくらフォロワーが少なく親しい友達しかいないからといってあまりこういうことを素直に書きすぎるのも良くないかもしれない。このツイートは私が一浪の共通テストを終え2次試験に向けて勉強するために家に引きこもりすぎた結果軽い鬱を引き起こして書き殴ったもので、おそらく現役で第一志望を諦めすべりどめに進学した人への嫉妬と、大学への憧れなどではなくプライドが許さないために目標を下げずに浪人している自分を正当化したい気持ち、さらにこの1年の予備校生活とぬるま湯のような母校の学校生活との対比を分析した結果、このような文章が生まれてしまったのだろう。言っている内容は自分の気持ちに対してかなり忠実なように思う。

ところで、貴族=エリートか?否。断じて否。一昔前は貴族≒エリートだったかもしれないが、今やエリートに余裕などない。したがってここでいう貴族的文化とは、世俗的価値観に追従することを良しとせず、豊かな心を持ち、物事の本質を自らのうちに見出そうとする姿勢に基づく文化と規定したい。エリートについては、世俗的価値観─特に勉学に対して─と照らし合わせた場合に卓越性を持ち、一般的に社会的地位の高い立場に立つ者のこととしたい。私が12歳までの中学受験によって身につけたエリート主義は、勉強で卓越した結果を残すことを目指し、知性や勉学に過剰ともいえる重要性を見出すものであった。

以下は続きのツイートである。

同級生に対するこの視線は全く的外れかもしれない、でも私がいまいち母校を好きになりきれない理由はやっぱり勉強においても何においても貴族的なところで本当は大したことないのに社会の上澄みにいるような振る舞いをしているところ、

心に潜んでいたエリート主義が顔を出している。学校に通っていた頃は学校の雰囲気が私を圧倒していたので、このような考えは自分からも覆い隠されていたのだろう。しかし一年の予備校生活は再びこれを目覚めさせてしまった。世間的に見れば、少なくとも中一時点で世代上位数パーセントの学力を有していた集団に対してさえ、より上澄みの集団と比較して「大したことない」と言ってしまっており、根深さが窺える。より上澄みの集団とは父や兄の通っていた某中学・高校で、父や兄の存在はもちろん、直接関わりはないもののとても私の適いそうにない人々の存在を常に身近に感じながら育ってきたため、たとえ私の性別が男であってもそこに入学できなかったであろう劣等感、そんな私が比較的楽に入れた母校への軽視、母校の賞賛への抵抗、そして母校に心から満足している人への羨望、それらがこのツイートから読み取れる。

つまるところ、私はエリート主義を根に持ちながら、貴族的文化の洗礼を受け、半ば騙されたような気分になってしまったのだ。本当はやればできるのに高みを目指そうともしない人、そこに価値を見出さない人、知識を追いかけることに必死にならず、対話を大切にして人間性を磨く人、そんな人をかっこいいと思い、余裕のある人間に私もなりたかった。実の所は必死で見栄を張っており、プライドが高く、権威に裏付けされた知識を信用する人間で、受験的価値観に振り回されずエリート主義に侵食されていない同級生のようにはなれなかった。だから、私は自分に価値を見出すためにこんなに必死に知識を高めようとしているのに、そんなことをしなくても楽しそうに生きていられるのが羨ましい。こういうことだと思う。

現在、目下受験勉強中で全く余裕がない上に春になればおそらくこんな鬱々としたことをじっくり考える時間もないだろうから、覚えているうちに正直な心の内を分析してみた。完全な身内向けだしほぼ推敲もなしに書き終わったため説明不足感が否めない。しかしう〜ん、なんとめんどくさいやつであろうか。でも意外とみんなこんなもんなのでは?さあ、どうでしょう。こうやって自分の気持ちを整理して物語化すると、多少の齟齬があっても後で忘れているのでこれが真実になってしまいますね。おお、こわいこわい。というか結局「対応」できてないのでは?この気持ちに何の収拾も付けられていない気がしますが、夜中の1時半なのでこの辺にしておきます。早起きをできる限り続けたい。以上!